珍惜東西

原田明子/Student/台北市立聯合醫院 中興院區

台湾に留学後日々強く感じるのは、日本にはもったいないものが沢山あるということだ。たとえば、銀行封筒、お手拭き、割箸、弁当箱、スーパーのビニール袋などである。

封筒は ATM の脇に新しい封筒が置いてある。紙を使用したお手拭きや割箸は一度使用して捨てられる。外でお弁当を買うと、食べた後は屑かごに捨てられる。デパートではビニール袋の過剰包装が問題になるほどである。

なぜ、もったいないのか。それは簡単に手に入るからである。簡単に手に入るため、一度使ってそのまま気軽に捨ててしまう。捨てて惜しいという気持ちにならない。

もちろん、最近ではエコブームと不景気でマイ箸やエコバッグなどが見られるようになったが、それでもまだまだ少数である。

台湾には物を再利用する概念がある。コンビニでビニール袋は渡されない。必要な場合ビニール袋はお金を払って買うのである。だからみな自分で袋を持って出かける。銀行で封筒をもらおうとすると、使用後の封筒を渡される。弁当箱や、コップの回収は日本より徹底している。マイ箸を持ち歩く人も多い。もったいないに関して言えば台湾を見習う点は沢山ある。

日本は経済成長とともに豊かになったが、豊かさゆえに物を大事にするという心を失いつつあるのではないか。数年前からごみ削減、再利用、再資源化という環境活動の MOTTAINAI キャンペーンが始まったが、日本の言葉から生まれた MOTTAINAI に恥じることのないよう、物を大切にするという心掛けを忘れないようにしたい。