テーマ:吸い殻を捨てないで!

National Taichung Institute of Technology, Teacher, Japen / 坂井 洋

私は台湾に住んで15年になります。私はこれまでこの目で台湾の進歩を見てきました。MRTの建設や台湾高鉄、あるいは101ビルや雪山トンネルの完成、これらはすべて台湾がすでに高度に発達した工業社会であることを示すものであり、台湾の社会インフラのレベルは欧米や日本と肩を並べていると言えます。

社会の進歩にとって、今言った社会的インフラの進歩は重要ですが、ある社会が進歩する際、これらのハードだけに依頼するわけにはいきません。人々の考え方、といったところも進歩する必要があります。私が台湾の人々のマナーを見ていると、残念なことに一部には大変にマナーの悪い人がいることに気付きます。マナーの悪い行為といえば、さまざまありますが、その中でも代表的なものとして、吸殻やごみのポイ捨てが上げられるでしょう。私は普段バイクに乗っていますが、私が運転しているとき、前の車やバイクから吸い殻やごみが飛んでくるのをよく見かけるのです。

車からごみをポイ捨てすることは大変マナーの悪い行為と言えますが、更にひどいのは、まだ火のついているタバコをポイ捨てする人がいることです。これは大変危険な行為です。道路は灰皿やゴミ箱ではないはずです。

吸殻といえば、台湾では多くの人が歩きタバコをします。これまた大変危険な行為です。なぜ危険なのでしょうか、それは大人が手を下ろした高さは、ちょうど子供の顔の高さにあたるからです。もしタバコの火が子供たちに顔に当たったら、と考えると大変恐ろしいものを感じます。

台湾では去年「煙害防制法」が厳格化されました。しかし、私の目から見ると、あまり変化は見られません。みんな同じようにどこでもタバコを吸い、そこら辺じゅうに吸い殻をポイ捨てします。この状況が物語っているのは、このような公共マナーに関することは、法律の制裁にたよることはできず、やはり人々のマナーの向上に期待するしかないということでしょう。

私の周囲の台湾の友人たちはよく「台湾はこうだからしょうがない」と言います。私はこの言葉を聞くたびにこう思うのです。「社会が悪いと文句を言うのは簡単だよ、でも私たちの行いを変えることで、はじめて社会が変わっていくはずだよ」。

エコについても同じでしょう、一番大切なのは私たち一人一人の小さな力なのです。
最後に、台湾の皆さんお願いです。より良い空気のため、よりより街並みのため、吸い殻やごみをポイ捨てしないでください!